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老いの一筆

Fair is foul, and foul is fair – Macbeth Act 1 SceneⅠ・・・きれいはきたない、きたないはきれい

赤字国債の心配 大いなるウソ

子孫にツケを回してはならない。だから、赤字国債はいけない。

日本国の借金の額を知れば、そうだ、そうだとなるのも不思議ではありません。庶民の感覚では、借金はいずれは返さなければならないもの、そうしないと世間が許さないことを知っているからでしょう。

政府・日銀は、庶民感覚なんかてんで頭から相手にしていませんよ。国債を償還する気なんかこれっぽっちもありません。借金を返すつもりなんかないのです。

償還時期がくれば、その償還のためにまた国債を発行しますね、利払いに充てるにも、新しく国債を発行します。そうすれば、償還にも利払いにも、なんら頭を悩ますことがありません。いずれ時期がきたら累積した国債は精算しなければならないという命題が消えれば、これほど気楽な経済政策はありません。

仮に、国債が金の延べ棒によるとしたらどうなると思いますか。民衆に迎合しながら、どんどん金(きん)をばら撒く。金額ばかりが増大する。ある時、そろそろ国債を金に戻したいと償還時期にきた国債保有者の気が変わったとします。金(きん)なんか政府の倉庫にありません。じゃぶじゃぶ使うのが目的だったのですから、当然です。

その時、日銀総裁や政府大臣が、「実は、金はないのです。金と同じという漢字ですから、どうか“銅”で我慢してくれませんか」とお願いすることになりますね。

「どうしたってんだい。なにぃ、どうにもならないって。なら、どうでもいいや、どうでもいいから、その重さ分返してくんろ」な~んてダジャレで笑い飛ばす国債保有者は一人もいないでしょう。

銅は金の代わりになりません。

ところが、今のお金、紙に一金1万円也と印刷したものですね。植字か活字か知りませんが、1と万の間に、ゼロを2つか3つ挟めば、あらら、国債なんか一度に償還できるのです。

世情に疎い学者先生は、理屈でしか判断できないので、有り得ないと疑わないのも無理ないのですが、こんな事態は日本でもありましたし、世界のあちこちであったことなのですね。

その時に、ツケは、子孫に回ったのではありません。そうなる前までせっせと国債を買い続けてきた大金持ちに回ったのです。

私は、だから、年金や生命保険を預かっている見かけ上の大金持ちである機関投資家の国債購入を禁止せよと主張しているのです。

付の1.
ハイパーインフレに見舞われた国で、飢餓による死者が全人口の1割なんて聞いたことがないでしょう。

付の2.
発行残高なんか口先だけの論議です。見ていてください。赤字国債は、“景気の回復”があろうがなかろうが、無関係で増え続けますから。

付の3.
こういう庶民感覚から逸脱した状況の国家がかたぎであるわけがありません。この意味では、経済学的刹那的大衆迎合的腐敗のツケは間違いなく次の世代に回ることでしょう。

付の4.
ゼロを挿入するのが追いつかなくなると、現行の紙切れに、上塗り印刷します。

付の5.
こうなった時には、すでに今の日銀総裁も経済担当大臣も退職しています。はは、呑気だね。

090312自画像

コメント

■「赤字国債も辞さず」首相、追加の景気対策を指示-実は赤字ではないし、財政破綻などとは縁遠い?!

こんにちは。全くおっしゃるとおりだと思います。お金を発行できる日本国政府は、お金を発行できない夕張市などとは根本的に違いますね。麻生さん、赤字国債も辞さずなどといっていますが、もし、赤字国債を発行すると、野党やマスコミなどが、また徹底的にたたくでしょうね。でも、野党や、マスコミの見方は、本当に偏向しています。実は、日本の場合、いましばらく、国債を発行し続けたとしても、本当は赤字ではないし、さらには財政破綻することなどあり得ません。それは、日本のBS(貸借対照表)を見れば明らかです。日本には、他国にはない1000兆円超の巨大な打ち出の小槌があります。詳細は、是非私のブログをご覧になってください。

yutakarlson様:
コメントありがとうございます。
バラマキはETCに止まらず、今度は車買い替えに及びそうです。一度、甘い汁を吸った大衆は、牛と同じで、おいしい物を次から次へと政府にねだります。
野党が政権をとっても、赤字国債は続けると思いますね。それと、マス・コミですが、彼らはバカではない、国債の意味を承知の上で正論を振り回しているトボケ集団だと思いますが。この私の考え、間違っているかもしれません。その時は湯船談義とお笑いください。

  • 2009/04/08(水) 12:41:38 |
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  • 小国寡民 #-
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