老いの一筆

昔、銭湯で年寄り連が湯船につかりながら、政治談義に花を咲かせていました。今は、私がその年寄り。世事・世相を飾り気なしに語り合う伝統を銭湯ならぬネットで守り続けたいと思います。

裁判員制度 巧みに避ける国保横領事件

     茨城県の国民健康保険団体連合会の会計課主任が11億円余りを横領した。検察側は懲役15年を求刑。発覚したから正式には元がつくが、発覚しないままなら11億が20億、30億と増えて今でも会計課主任、うまくすれば、課長に昇進しているかもしれない。

  問題の1.
  11億も、最初は10万円かそこらだったはず。バレないことが証明されて、3年弱の間300回以上続けたという。

  その間、上司は何をしていたかというと、「上司は新聞を読んでいただけ」で、「(上司には)絶対に発覚しないと思った」とこの主任が告白している。

  「読んでいた」のは誤認で、ただ「開いて」時間をつぶしていただけである。この人が、部下の管理という上司の職責をまっとうしていれば、11億は、横領されなかった。

  問題の2.
  多分、この上司、現行の裁判では、連座されないだろう。気の弱い人間なら、辞職願い、太っ腹なら、もっと上の上司の穏便な計らいでどこかへの転勤で済ます。

  問題の問題。
  こういう役人の怠慢に対して、裁判員制度がまったく非力であることである。主任は11億を弁済するまで50年だろうが100年だろうが懲役、上司も同罪、主任と一緒に弁済のため残りの人生で償う。良識ある市民が10人集まれば、10人とは言わぬまでも8人はそう判定する。

  最高裁はこれが恐ろしい。こんなことに市民の良識が発揮されては、身内の役人に顔向けができない。

  私は今年ほど、「よい年でありますように〜」を年賀状に載せるかどうか迷った年はなかった。5月に裁判員制度が施行されるのが分かっていたからである。

  血生臭い刑事事件だけを押し付ける裁判員制度、恥を知れ。

  付:
  ある大手新聞、昨年9月30日の夕刊です。

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