地震が起きた後、我々国民の耳にタコができたのが、この“地震のメカニズム”である。よくもあれだけ、ヒマな学者先生を見つけたものと感心してばかりいた。
彼らのいう事は、要するに地殻変動のストレスが溜まって、限界点に達した時に、地震が起きるということだけである。関東大震災も、阪神・淡路大地震も、新潟大地震も、すべてこのメカニズムである。例外がない。例外がなければ、メカニズムの検証だけしか残らない。それを、地震が起きる度に、繰り返している。今回の岩手・宮城内陸地震も検証の材料となった。いい商売だ。
緊急地震速報のメカニズム、いやシステムというべきか、はいたって簡単なものである。巨大地震が発生する。それをセンサーが感知する。コンピュータが計算する。情報網に伝播する。これだけのことである。
ここには、地震のメカニズムのメの字もない。日本中、世界中回って集めたメカニズムの解明がまったく役に立っていないのだ。
現在、日本のどこの地下でストレスが溜まりに溜まり、あと1時間後に(そこまで追求しないなら1分後に)臨界点に達する、すなわち、地震が起きる、これを間違いなく発表できるようにする、これが地震への正面から向き合う真面目な態度である。
それができないものだから、宮城県沖地震の向こう30年で発生する確率は90%などどトボける。こういう予知は、メカニズムもストレスの分析も全然関与していない。ただ、過去の大地震のサイクルをたどって、公表しているだけである。単に統計確率論から導かれた、地震専門家や気象庁の役人でなくても、高校生でも出せる数値である。
1分も無理なら、10秒前でいい。これを目的とする気象庁や学者であれば、1兆円の国家予算を割り当てる価値がある。自衛隊の4兆円と比べれば、はるかに安いものだ。
その見込みがなければ、地震関連の役人はさっさと配置転換させ、建設的な仕事に就かせるべきである。かれらの生涯を無為にさせないためにも。

