老いの一筆

Fair is foul, and foul is fair – Macbeth Act 1 SceneⅠ・・・きれいはきたない、きたないはきれい

危険!近寄るな! ― 老人マーク

先日の高齢者講習会は、大変有意義であった。

普段、オレはそろそろボケが加速されているな、と認識してはいるが、他人の認知症を認識する機会はなかった。

認知機能試験では隣の席には笑顔を絶やさない人見知りのしない老人が座っている。

「4年前、酒を飲んで温泉にはいりましてね。ふらっと倒れて、救急車で運ばれたんです。脳梗塞で右半身が不随になったのですが、半年入院で済みました。
ええ、運転はいつもしています。ただ、記憶力の方は、全くダメになりました」

くどくど繰り返したことの要約である。

この人は、検査の結果が49点未満である。運転実施の前に、別室に呼ばれて、運転のチェックは受けなかったから、それと知ったのである。

どんな試験かといえば、小学2年生以上なら80点以上取れるような問題である。

年、月、日、曜日、時刻の問題。ナポレオンが皇帝に就いた時ではない、家康公の生まれた時でもない。今日の今の時である。

これに、半分しか答えられない人が運転しているのだ。

次は、16個のイラスト。オーロラ、兵馬俑、人工衛星の寝室、安倍首相の横顔、こんな物はない。オルガン、ラジオ、耳、のこぎり、スカート、ベッド、ぶどう、ライオン、タケノコ、てんとう虫、バラ、バイク、フライパン、など。初めはヒントなし、次は「動物は?」、「楽器は?」とヒントが与えられる。

これに、半分しか答えられない人が運転しているのだ。

終わりは、先ず、時計の文字盤を描かせる。時計とわかれば、どんなにデフォルメされていても構わない。それが済むと、「11時15分」の針を書き込む。

これが、半分しか答えられない人が運転しているのだ。

こういう問題もあった。

3 6 4 9 0 2 7 3 8 2 1 1 6 
4 7 3 9 6 1 0 3 2 4 7 0 3

隣同士を足して、答えを書きなさい、ではない。4と6をマークしてください。たっぷり時間を取ったあと、次は1と0を消してください。それだけである。これは小学1年生でもできるだろう。

これに、半分しか答えられない人が運転しているのだ。

49点以上ならば、運転免許は無条件に継続される。

49点と48点は、紙一重。

講習会の認知検査は、あくまでも参考でしかない。医師から認知症の認定を受けた場合のみ、免許更新はできないという。

認知症の運転能力に対する影響力は、科学的・医学的には確証がないそうだ。

たとえ確証がなくても、私は、恐ろしくて、この運転手の近くには寄れない。

老人マークだけでは、その運転手が50点であるかどうか分からない。私のできることは、老人マーク車には無差別に近寄らないことだけだ。

必要条件と十分条件のようなもの。


付:
1.判定基準
  76点以上 記憶力、判断力に心配なし
  49点~75点 少し低い
  49点未満  低い
2.他人事ではない。私も、老人マークを貼ってある。国道407で老人マークを貼ったアルトが結構なスピードで走っているのを見たら、できるだけ敬遠してください。
3.残りのイラストが思い出せません。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

FC2Ad