老いの一筆

昔、銭湯で年寄り連が湯船につかりながら、政治談義に花を咲かせていました。今は、私がその年寄り。世事・世相を飾り気なしに語り合う伝統を銭湯ならぬネットで守り続けたいと思います。

政府系ファンド

  自民党の中で政府系ファンドの研究をするという。これはもう、自民党が狂ったとしか申し上げるしかない。

  聞けば、産油国や中国でやっているので、日本も負けていられないという、俗に言うバスに乗り遅れるな式の“危機感”によるものだそうだ。

  産油国のカネは天から降ったカネ、地からかわ湧いたカネ、言ってみればアブク銭である。投資に失敗してハコテンとなっても、彼らはまた駱駝に乗って行商すればいい。中国は、共産党が命令して共産党がやるのだから失敗しても、自分のお頭(つむ)を2〜3回、「お馬鹿ちゃん」と言いながらポンポン叩いて済ませることができる。

  わが日本は、事情が違う。失敗すれば、年金基金や他に使い道のあるもろもろの予備費が減ってしまう。大都市で直下型地震でも起きたら、兆のカネが飛ぶ。いくら国が貯めておいても貯めすぎということはない。

  自民党が狂っているという私の根拠。

  一.投資は儲かることもあれば損することもある。中学生でもこれくらいのことは知っている。当たり前の事だが、大人は、えてして儲かることだけしか人に言わない。島にはパチンコファンが多いが、同じ心理で、損をしたことは、こちらから聞かない限り話さない。それで、陸に気晴らしに行って、パチンコをすれば、儲かって帰ってくるような印象を私にいだかせる。

  二.ファンド運営の担当者は、虚業の最高部類に属する。だから、まともな神経では務まらない。億の単位はナッツであろう。百億、千億の声で初めて、眠気が失せるのではないか。大学入試センターで満点を取るようなエリート官僚の出る幕ではない。といって、民間からスカウトすれば、年収は億単位となろう。出来高(運用益)次第で、報酬は、10億、20億と天井知らずだ。その反対となった時、前に払った10億円を返してくれとは言えない。損は、すべて、国庫負担である。御身安全第一のエリート官僚が、切った張ったのヤクザをどうコントロールできるというのか。ただ、ハラハラして傍観しているだけだ。まあ、ハラハラするのなら、良心的と言えるが、昨今の役所を見れば、ハラハラなどするわけがない。大損失が生じても、無論、管轄部署の役所も役人も責任は問われない。いつものように、国という名称が庇護してくれる。「当初、こうなるとは予想できませんでした。今回の損失を真摯(しんし)に受け止め、より一層の改善にとつめます」でしゃんしゃん。

  三.なによりいけないのが、アブク銭を儲けようという根性である。一家全員でせっせと働いて得たカネを、一家の主が、株につぎ込むようなもの。こんな家庭は、とても、まともな家庭とはいえない。隣りの家が株で大儲けして、株御殿を建てたとしても、決して羨ましく思ってはいけない。そんな御殿は、すぐ先に差し押さえと競売が控えているのだ。

  自民党が阿呆集団であることは分っていたが、ここまで狂っている議員がいることまでは、知らなんだ。つい先日、カネは農工商に任せ、志は政治家が持つものと、このブログで諭したばかりだ。八つ当たりと言われても、こんな研究を立ち上げる自民党議員に投票した選挙区の民のばか面が見たいものだ。

  私は、金利ゼロの信奉者である。投機でカネを増やそうなどと寝言をいう代議士は、早く議員宿舎に戻って、昼寝をしてもらいたい。

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