すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ
この憲法で司法の独立が保証されていても、現実には、時の権力に追従する。世界史の中で、一つとして独立の例がない。現在でも独裁国家も民主国家もかわらない。
投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。
民生委員をしていた時、丁度衆院選にぶつかり、選挙の立会人となって、投票を監視したことがあった。ゲリラが突入するわけでなし、官憲が投票用紙をすりかえるわけでなし、なんでこんなに立会人が多いのか不思議でならないことは、さておき、おばあちゃんが、「おら〜、わかんね〜」と恥ずかしげに笑ったら、立会人の一人が、「わからないなら、そのまま、箱にいれればいいんです」とアドバイスをした。×の印をつけなければ、自動的にその最高裁判事は信任されたことになる。ひどい話だ。○をつけなければ、罷免にしたらどうか。少なくとも、○は信任、×は罷免、白紙は無効票にしてもらわなければ、永遠に、最高裁判事はあぐらをかき続ける。
今はどうなっているか。選挙管理委員が、受け付けで、「最高裁判事の罷免の投票用紙が要りますか、要りませんか」と一人ひとりに聞いて確かめる。「おら、わかんね〜」はみんな、要らないと答える。「要る」といえば、×をつける投票者と思われるだろう。これは、紙代の節約となるかもしれないが、節約するような事ではあるまい。
6 最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
憲法を作る時に、収入が保証されなければ、政治からの誘惑に負けるだろうとの、配慮でこうなったのだろう。だが、現実には、身分・収入が保証されているが故に、安全地帯から、民の苦痛を別世界の出来事として眺めるようになっている。清廉潔白は、地位・所得に関係ない。それこそ、人格の問題だ。さらに“減額することがない”とある。裁判官になりたい者の中に、正義の代わりに生活の安定を考える輩がいて不思議でない。
第八十一条 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
最高裁判所が権力者のいいなりとなっていることの何よりの証拠が、自衛隊に関する最高裁の振る舞いである。自衛のためも侵略のためもへったくりもない。戦力は持ってはならないと、憲法で定められている。
前に、今の司法は、民の番人ではなく、法の番人と、司法をけなした。ここにくれば、法の番人でさえないことがわかる。何のために裁判所がある?
国連からの要請だって?国際紛争の解決に一役かうだって?まあ、好きにしてくれ。だが、武力の行使と陸海空軍は憲法で許していませんぞ。給油活動は自称海上自衛隊、世界の言葉では海軍がやっている。憲法はどうなっているのか。いや、最高裁はどうなっているのか。
良心と独立なんか、彼等の脳みその1シナプスにも引っかかっていない。こういう最高裁だから、下級裁判所が好き放題を振舞うことになる。良心的な判事が、肩身の狭い思いをしているのではないかと、同情を禁じえない。
末尾に第二章 戦争の放棄を再掲する。
第六章 司法
第七十六条 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。
2 特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
3 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。
第七十七条 最高裁判所は、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する事項について、規則を定める権限を有する。
2 検察官は、最高裁判所の定める規則に従はなければならない。
3 最高裁判所は、下級裁判所に関する規則を定める権限を、下級裁判所に委任することができる。
第七十八条 裁判官は、裁判により、心身の故障のために職務を執ることができないと決定された場合を除いては、公の弾劾によらなければ罷免されない。裁判官の懲戒処分は、行政機関がこれを行ふことはできない。
第七十九条 最高裁判所は、その長たる裁判官及び法律の定める員数のその他の裁判官でこれを構成し、その長たる裁判官以外の裁判官は、内閣でこれを任命する。
2 最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。
3 前項の場合において、投票者の多数が裁判官の罷免を可とするときは、その裁判官は、罷免される。
4 審査に関する事項は、法律でこれを定める。
5 最高裁判所の裁判官は、法律の定める年齢に達したときに退官する。
6 最高裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
第八十条 下級裁判所の裁判官は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。その裁判官は、任期を十年とし、再任されることができる。但し、法律の定める年齢に達した時には退官する。
2 下級裁判所の裁判官は、すべて定期に相当額の報酬を受ける。この報酬は、在任中、これを減額することができない。
第八十一条 最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。
第八十二条 裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
2 裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行ふことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又はこの憲法第三章で保障する国民の権利が問題となつてゐる事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。
第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


