老いの一筆

Fair is foul, and foul is fair – Macbeth Act 1 SceneⅠ・・・きれいはきたない、きたないはきれい

独居老人  網地島はシーカヤックがよく似合う

移住してすぐに考えたことは、ヨットにするかカヤックにするかだった。ヨットは一人用のディンギーのことで、80万円位だったと思う。カヤックは当然シーカヤック。野蒜の専門店のアドバイスでカヤックに決めた。夏の海を楽しむために、オープン・カヤックも購入した。装備品やウェアなど含めて60万位した。

専門店のアドバイスは、ヨットは風次第、穏やかな日は出番がない、カヤックは穏やかな日が良い日でパドルを使う自力。ヨットは若者向き、カヤックは全世代向き。

透明の海は底が見える。何度見ても飽きなかった。

5月から10月まで、気が向けば、ちょっとジムニーに載せ海にでたものだ。

70を過ぎた頃から急にカヤックから遠のいた。30キロ近いカヤックをジムニーのルーフまで持ち上げるのが辛くなったためである。

しかし、それまでに十分以上に楽しんだ。

昨日書き忘れたのでここに追記する。

独居老人の終わり

独居老人と言うと、何か高尚な白髪老人をイメージされるかもしれないが、私はヤカンで歯無し、腰痛で20リットルの灯油を車に載せるのに悲鳴をあげているごく並みの一人暮らしのおじいちゃんである。

家庭の事情で(昔流行ったものだ)還俗を余儀なくされ、昨日島を離れた。二度と戻ることはない。

島の名は網地島という。3.11の震源地に最も近い島とマスコミが勝手に紹介した小さな島である。

55歳の希望退職で移住し、76歳の今日まで、思う存分楽しませてくれたありがたい島である。

陶淵明の気分で畑をやり、ボートレース選手気取りで25馬力の漁船を飛ばし、100歳マスターズの資格を誇りにして200メートル先の消波堤まで白浜海水浴場を往復したものだ。

鶏は300坪の敷地で放し飼い、評判がよく最盛期には50羽を数えた。烏骨鶏が卵を抱いて21日目、母鶏の懐から黒い目玉を出して世間をうかがうヒナの白さは忘れない。

ドラム缶で竹炭を作った。家の周りは竹だらけなので材料には困らない。1回焼くと何十回もバーベキューができる。バーベキューを楽しむ仲間がいないから数回やっただけで物置にねかせたままでいた。

鶏がノラ猫に襲われて困り、イヌを飼った。名前は、ヘンデからとってMOMO。13年一緒だった。首輪はつけていたが、リードはしなかった。終わりのころは、首輪も外してしまった。もともと漁村だから昼間、外に出る人がいない(早朝3時、夕方4時それぞれ2時間猛烈に働く)し、モモがノラ猫に追いかけられたことが知れ渡り、だれもモモを怖がらなかったためである。

ネズミと蛇が家の中で大きな顔をするのに我慢できず、モモの5年あとにネコを飼うようになった。リッキーと名付けた。育ちがいいせいか、エサが欲しい時は、えばりちらしていた。

共に、先にno return。私を待っていてくれている。

田舎暮らしにヤギは定番。二本松まで買いに行った。名はメリー。イタズラに本気で殺したくなったこと、数え切れない。

今、13歳。ヤギの平均寿命は15歳らしいが、人間の平均寿命と同じで、個体差のバラツキの方が優先する。しかし、最近とみに衰えてきた。

私は、このメリーが生きている限り島に残っているつもりだったが、初めに言ったように家庭の事情でやむなくメリーを残して島を離れることになった。

最近の半年ばかりの流れは、このブログの語る通り。捨て猫が住み着いて、その子供が2匹育ち、私はメリーと猫3匹と静かな里山で過ごしてきた。

母ネコは「愛」、メスの子ネコはFanfan、今月石巻のアニマルクラブの世話になって避妊手術をした。愛は一度母になったのでそれほどでもないが、Fanfanにはメスでありながら母になる機会を永遠に失ったことになんとも言えない申し訳なさで今も私は苦しんでいる。甘ったれのオスはチビ助。無論、もうチビではない。

島を離れるにあたってもっとも悩むのが、これらの生き物の将来。私にとって家族である。

幸い、島に移住してきた人の中に、生き物が好きな人が二人いて、その人たちに、メリーとネコ3匹の世話を頼むことができた。

(愛は埼玉に連れて行くことにしていたが、最後の最後の昨日、連絡船が出る間際に、愛の幸せを優先して、島に残すことに変更した。)

網地島の環境は弱い生き物にとって最後の楽園である。誰からも脅されず、自然に生きて自然に死んでいく最後の楽園。

私も人間族の間では弱い生き物の部類であった。21年間、現役時代の悪夢に毎夜のように悩まされてきたが、春夏秋冬、朝起きて自分が島にいることですべて帳消しにできた。

思い出ばかりが通り過ぎていく

そんな歌があったような。

私は繰り返す、網地島は私の最後の楽園だったと。




付:このブログ、チェックをしていません。読み返す勇気がない、いや眼が曇って読めないのです。

英語の復習 第120回裏

第120回裏

dissipate   alleviate   steed   beastly   tiddl(e)y  corroborate    horde   placate   creed   proscribe


The soul and the body are one, indissoluble. Soul is body, and body is soul. Love is the God-like instinct of procreation. You think sexual attraction is something to be ignored, and in its place you put a bloodless sentimentality--the vulgar rhetoric of a penny novelette. If I marry a woman, it is that she may be the mother of children. Passion is the only reason for marriage; unless it exists, marriage is ugly and beastly. It's worse than beastly; the beasts of the field are clean. Don't you understand why I can't marry Mary Clibborn?"
*procreate: 1 to beget or engender 2 to bring into being


Was it a lot of nonsense that he had thought about the immaculacy of the flesh? The world in general found his theories ridiculous or obscene. The world might be right. After all, the majority is not necessarily wrong. Jamie's illness interfered like a blank space between his present self and the old one, with its strenuous ideals of a purity of body which vulgar persons knew nothing of. Weak and ill, dependent upon the strength of others, his former opinions seemed singularly uncertain. How much more easy and comfortable was it to fall back upon the ideas of all and sundry? One cannot help being a little conscience-stricken sometimes when one thinks differently from others. That is why society holds together; conscience is its most efficient policeman. But when one shares common opinions, the whole authority of civilisation backs one up, and the reward is an ineffable self-complacency. It is the easiest thing possible to wallow in the prejudices of all the world, and the most eminently satisfactory. For nineteen hundred years we have learnt that the body is shameful, a pitfall and a snare to the soul. It is to be hoped we have one, for our bodies, since we began worrying about our souls, leave much to be desired. The common idea is that the flesh is beastly, the spirit divine; and it sounds reasonable enough. If it means little, one need not care, for the world has turned eternally to one senseless formula after another. All one can be sure about is that in the things of this world there is no absolute certainty.
* immaculate: morally pure; free from sin or corruption


"I thought I'd better tell you at once why I had come to see you,"
I said, not without embarrassment. His eyes twinkled.
"I thought somebody would come along sooner or later. I've had a lot of letters from Amy."
"Then you know pretty well what I've got to say."
"I've not read them."
I lit a cigarette to give myself a moment's time. I did not quite know now how to set about my mission. The eloquent phrases I had arranged, pathetic or indignant, seemed out of place on the Avenue de Clichy. Suddenly he gave a chuckle.
"Beastly job for you this, isn't it?"
"Oh, I don't know," I answered.
"Well, look here, you get it over, and then we'll have a jolly evening."
I hesitated.
"Has it occurred to you that your wife is frightfully unhappy?"
"She'll get over it."


"Let me tell you. I imagine that for months the matter never comes into your head, and you're able to persuade yourself that you've finished with it for good and all. You rejoice in your freedom, and you feel that at last you can call your soul your own. You seem to walk with your head among the stars. And then, all of a sudden you can't stand it any more, and you notice that all the time your feet have been walking in the mud. And you want to roll yourself in it. And you find some woman, coarse and low and vulgar, some beastly creature in whom all the horror of sex is blatant, and you fall upon her like a wild animal. You drink till you're blind with rage."
*blatant: offensively noisy

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今回を以て「英語の復習」を終了いたします。

脳の劣化著しい私には「英語の復習」の復習が必要なのです。

長い間、お付き合いありがとうございました(もしもそういう奇特な方がおられたならば)。




姫ねずみ

チビ助とFanFanが乳を飲んでいる頃は、母親の愛が毎日一匹、くわえてきては、子供の前に落とした。狩りの練習のためだろう。

半年も経たないうちに、子供たちが自分で獲ってくるようになった。

そしてバレーボールのように、トスしたり卓球のようにスマッシュした。

何回か頭だけを残して食べていたが、すぐに遊ぶだけで終わるようになった。

キャットフードの方が旨いためか、食べ飽きたためか、私には分からない。ドタンバタン元気がいい。

ある日ふと、ネコに捕らえられた姫ネズミに視点を移してしまった。

これも、産まれたばかりは母ネズミの乳を吸って、母に育まれた生き物である。愛がチビ助やFanFanを可愛がったように可愛がったはずだ。

これが、母ネズミだったら、残された子ネズミは寒さと飢えで命が尽きるだろう。

毎日のように繰り返されるネズミ獲り。子ネコの元気さが急に何でもなくなってしまった。

それをチリトリで外に投げる度に、宮澤賢治が頭に浮かんでくる。

(姫ネズミ)

一家団欒ならぬ一家団子

落っこちそうだった愛、しばらくしたら、真ん中にでんと。母親の貫禄か。

(2017年2月22日 前にリッキーのお気に入りだったネコ・タワー)
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